ひとりごと

思ったこと考えたことあれこれ。

青い鳥の行方

私はもともとアイドルに夢中になるという感覚を持っていない人間だったから、嵐を好きになった今でも、日本のアイドルの在り方には疑問がある。

 

特に熱愛報道のバッシングは本当にひどい。
人を好きになるという、人間として当たり前のことを批判して時には謝罪までさせる。
犯罪でもなんでもないのに、アイドルだと認められないなんて人権侵害でしかない。

 

嵐にも噂はあるけれど、私は彼らの言葉だけを信じるし、メンバーが幸せになれるなら何の問題もない。

それでも、名前が大きくなればなるほど心ない言葉は耳に入ってきてしまうだろうし、それで傷つくのも当然だ。
真実かどうかなんて関係ない。

 

大野さんのような人が20年嵐でいてくれたのは、紛れもなく他の4人のおかげだと思う。
大野さん自身が自由になるより、嵐でいたいと望んでくれたから。
大野さんも嵐が大好きで、だからこそ自らの手で嵐を壊してしまう怖さもあっただろうと思う。

 

最終的には大野さんが気持ちをメンバーに告白できて、それを大野さんの問題じゃなくて嵐の問題として考えてくれた5人の関係性が素晴らしい。

 

大野さんにとって世界で唯一、嵐のメンバーだけが自分をアイドルではなく、一人の人間として見てくれる存在だったのかもしれない。

 

嵐としての活動を休止したあと、大野さんは本当に自由になれるのだろうか。
日本にいたらマスコミに張り付かれて、少しも気が休まらないのではないか。
どうか携帯なんて持たずに、浮世離れした生活をしていてほしい。

 

大野さんの魅力は言葉では表しきれないけれど、簡潔に言ってしまえばギャップだと私は思う。
嵐を好きになる前、バラエティーに出てもちっとも喋らない彼をみて「どうして芸能界に入ったんだろう?」と素直に思った。
当時の自分の浅はかな感想は、ある意味真理だったのかもしれない。

 

完璧に美しいのに我のないパフォーマンスとか、優しいだけじゃなくてちょっと憂いを帯びた表情とか、挙げはじめたらきりがないけれど、とにかくアンビバレントな魅力が絶妙な均衡を保って形成されているのが、私にとっての大野智という存在だった。

 

だから、アイドルでありながら「自由になりたい」と願う大野さんの心情も、間違いなく彼の魅力の一部だ。
もっと大野さんらしくなるために、必要な決断だったのだと思う。

 

世間は、この奇跡のような存在を殺さないよう留意してほしい。
飛び立った青い鳥が、幸せの場所を自ら見つけられるように。